中曽根康弘元首相は「戦後保守政治の生き証人」とも言うべき存在だった。初夏に虎ノ門の事務所でお目にかかった。「松田さん、いくつになった?」。「古希を過ぎました」と答えると、「若くていいなー」と大いに羨ましがってくれた。
取材で会い始めたのは1974年。当時から好奇心旺盛で、持論の「政治は文化に奉仕する」を実践していた。100歳過ぎても読書家で、ベストセラーには決まって目を通すように心掛けていた。
政治家を志した戦後間もない段階から、憲法改正を政治目標に掲げた。日本の自立を訴え続け、吉田茂首相を元祖とする「軽武装・経済復興優先」の自民党主流派とは、肌合いを異とし、「保守傍流」に数えられていた。
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