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特定の栄養素を濃縮して錠剤やカプセルにした市販のサプリメント100製品を国民生活センターが商品テストしたところ、4割以上が医薬品で定められた規定時間内に水に溶けなかった。飲んでも体内で吸収されていない恐れがあり、同センターは「必ずしも医薬品と同様の品質が保たれているとは限らない」と注意喚起している。【岡礼子】
サプリは食品に位置付けられる。成分表示の規格基準がある栄養機能食品や、届け出制の機能性表示食品もあるが、製法に医薬品のような厳密な規定はなく、国の販売承認も要らない。2000年に厚生省(当時)が薬剤の形状に関する規制を緩和し、薬に似た形の食品製造を容認したことで、錠剤やカプセル型のサプリが広がったとみられる。
同センターは昨年9~10月、ネット通販やドラッグストアの店頭を調べ、よく並んでいるマルチビタミン、GABA、黒酢、コエンザイムQ10など10種類の計100製品を選んでテストした。
医薬品の場合は、成分をそのまま固めた素錠は30分以内、糖などで覆ったコーティング錠は60分以内、カプセルは20分以内に、水に溶けなければならないとの規格基準がある。だが、テストの結果、100製品中42製品はその時間内に溶けず、特に素錠は26製品の過半数の14製品が溶けなかった。また、使いかけの64製品のテストでは半数が規定時間内に溶けず、未開封品より成績がやや悪くなった。
一方、同時期に実施した消費者約1万人へのアンケートでは…
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