北海道知事「環境に配慮不可能」 経済団体、苫小牧市は落胆 IR誘致断念

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北海道議会でIR誘致の質問を受ける鈴木直道知事(奥)=札幌市中央区で2019年11月29日午前10時51分、竹内幹撮影
北海道議会でIR誘致の質問を受ける鈴木直道知事(奥)=札幌市中央区で2019年11月29日午前10時51分、竹内幹撮影

 北海道の鈴木直道知事は29日の道議会で、カジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致断念を表明した。道議会最大会派の自民党・道民会議で意見がまとまらず、優先候補地の苫小牧市ではオオタカなど希少動物の巣が確認されていた。知事は誘致に向けた挑戦を続けるとしたが、誘致を目指してきた苫小牧市や道内の経済団体からは落胆の声が上がった。【真貝恒平、澤俊太郎、福島英博】

 「誘致に関して執行者である知事として、どのような判断をするのか」。29日の道議会一般質問。内田尊之道議(自民)の質問に、

鈴木知事は「自然と共生する北海道のIRは大きな可能性が期待されるが、限られた期間で環境への適切な配慮を行うことは不可能であると判断した」と述べ、国への申請(2021年7月が期限)を見送る考えを表明した。

 これまで「プラスマイナス両面を勘案して年内に判断する」と繰り返してきたが、初めてIR誘致への胸中を明かした。「来たるべき時に挑戦できるよう所要の準備をしっかりと進めていく」とも答弁。今後も誘致を検討する姿勢を示した。

 一般質問に先立ち、午前9時過ぎから自民党・道民会議の道議で構成するIR検討調査会の緊急役員会が開かれた。終了後、遠藤連会長は報道陣に「時間がない中で議論を掘り下げられなかった。我々の疑問点に対する道庁の対応も物足りなかった」と険しい表情を崩さなかった。

 4月の道議選でIR実現を公約に掲げた自民党・道民会議では、道議会の開会前から「このままでは間に合わないのでは」「IRは北海道になじまない」など異論が相次ぎ、慎重論が急速に広がった。鈴木知事は「道民の代表である道議会の考えは重要」と会派の姿勢が誘致の判断材料になることを強調したが、意見はまとまらず、最後は…

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