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北陸3県でクマによる人身被害続出 冬ごもり近づくも油断は禁物

クマに3人が襲われた現場付近。近くには柿の木がある=富山市中番で、高良駿輔撮影

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 北陸3県で、クマの目撃や襲われる被害が止まらない。富山県では今年1月~11月27日までに発生したクマによる人身被害は20人で、統計を取り始めた2004年の24人に次いで過去2番目に多く、県は2年ぶりに出没警報を発令した。冬ごもりの季節が近づいているが、まだ油断はできない。どのように身を守れば良いのか。【高良駿輔】

柿の木を伐採

 11月21日には富山市の民家の庭でクマのふんを片付けていた40代の男性がやぶから飛び出してきたクマに引っかかれ、顔の骨を折るけがをしたほか、この男性の70代の父親と近くに住む90代の女性も次々と襲われけがをした。

 今年はクマが主食としている山のミズナラやブナなどのドングリの実りが悪く、人里まで降りてきて、人が遭遇するケースが多い。富山県内では民家の庭に柿の木が植えられていることが多く、実を狙っている可能性が高いことから、県は対策として柿の木の伐採を呼び掛けている。

 ただ、一人暮らしの高齢者などが木の伐採をするのは容易ではない。そこで、クマの被害が相次いだ富山県立山町では、75歳以上の高齢者宅で、作業ができる親類などがいない人に限り、町職員が伐採するという緊急対策を11月20日から開始。27日までに4軒の作業を実施したという。

他人のことも考える

 では、クマの被害に遭わないためにはどうしたらよいか。野生動物の生態に詳しい「富山県立山カルデラ砂防博物館」(同町)の白石俊明学芸員は「各人が当事者意識を持つことが大切」と説明する。クマは人里で柿の実を食べて味を占めると、学習してまたその柿の木に来てしまうことがある。白石学芸員は「自分だけでなく、他人にも被害を生じさせないように考えて対策することが重要だ」と自治体や地域での取り組みを呼び掛ける。

人の存在を知らしめる

 一方で、白石学芸員はクマの生態が変化していることも指摘する。猟が減少し、人に追われた経験がない上、人工の建造物を見慣れていることなどで人を恐れない「新世代クマ」がいるという。新世代クマは人を見ても逃げないどころか、納屋などで眠って山に帰らず、滞留する可能性がある。白石学芸員によると、車から見かけたときにはクラクションを鳴らすなど、人の存在をクマに知らせることが大切だという。

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