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「政治の力に教育が流される」安倍政権、入試改革の背景 元文科官僚対談・番外編

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寺脇研氏=東京都千代田区で2019年11月22日午前11時2分、内藤絵美撮影
寺脇研氏=東京都千代田区で2019年11月22日午前11時2分、内藤絵美撮影

 ともに元文部科学官僚の寺脇研氏(67)と前川喜平氏(64)による対談「安倍晋三政権下の教育政策」では、「身の丈」発言が問題視された大学入試改革の背景についても論じてもらった。【聞き手は与良正男専門編集委員、構成・沢田石洋史】

 ――来年度から始まる大学入学共通テストでは、英語民間検定試験の導入が予定されていました。家庭の収入や住んでいる地域で著しい格差が生じると指摘されていましたが、その格差を肯定するかのように、萩生田光一文科相は「身の丈」発言をした。そして、批判を浴びると、来年度の導入を見送りました。

 前川 まず、マークシート方式の大学入試センター試験を廃止し、「記述式を加えた大学入学共通テストに」という方針が決まった経緯について解説します。これを政治的課題として設定したのは周知のことですが、2012年の第2次安倍政権発足から約3年間、文科相を務めた下村博文衆院議員です。「知識を詰め込む教育はよくない」「学力を測るには記述式がいい」という理由です。つまり、マークシートを塗りつぶすだけで点数を競うことに問題があるから、記述式を加える。英語については「読む」「聞く」「書く」「話す」の4技能について、大学入試センターが評価するのは無理があるから、民間検定試験を活用するという理由付けでした。

 寺脇 理屈としては正しいし、下村元文科相は学習塾の経営者でしたから、知識詰め込み型教育を変えたいと思ったことは理解できます。だけども、記述式…

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