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島根・安来の男児殺害、父親の入院後、母親が孤立してネグレクトか

島根県警本部=松江市殿町で2019年2月21日、鈴木周撮影

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 島根県安来市のアパートの一室で男児が殺害され、女性が意識不明になった事件で、県警は2人が小学4年生(10)と母親(44)と確認した。男児は父親の入院後、学校を休むようになったといい、母親が孤立してネグレクト(育児放棄)した可能性がある。児童相談所は母親が精神的に落ち着いたとして男児の一時保護を解除したが、1週間後に事件が起きており、捜査の進展を待って、対応の是非を検証する方針だ。

 「しっかり受け答えができる子だった。先月28日のスポーツイベントでも元気そうだったのに……」。近くの男性(70)は振り返る。近隣住民らによると、一家は3人家族で2年前に入居した。父親は児童の見守り活動にも参加していたが、母親は近所付き合いがほとんどなかったという。

 県によると、父親が体調不良で入院したのは今年8月。男児は1学期は無欠席だったが、2学期は8月27日の始業式に出て以降、9月10日まで欠席が続いた。市が児相に虐待やネグレクトの疑いがあると通告し、翌11日に一時保護された。

 母親は精神的に不安定で、児相は継続的に通院するよう指導した。母親は「自分が不安になった時などに子供を送り出せない」「気持ちが沈んで食事を作れないときは子供に弁当を買いに行かせた」などと話したという。

 約2カ月半後に一時保護を解除する際には男児にほおずりし、男児も早く帰宅したがったという。児相は母親に訪問看護や訪問ヘルパー、男児は放課後デイサービスなどの支援を受けさせ、職員が2日に1度は電話で連絡を取り合った。母親の通所指導も決まっていたといい「できる限りのことはした」と説明する。

 対応は適切だったのか。NPO法人児童虐待防止協会の津崎哲郎理事長は「母親の状態が安定したとしても、その後の行動を予測できるのは主治医。児相職員の電話では母子だけで過ごす長い時間に起きることは予測できない」と指摘。家庭環境をどこまで掘り下げて把握できていたのか検証する必要があるとしている。

 一方、精神保健福祉に詳しい松宮透高(ゆきたか)・県立広島大准教授は「医師は保護者の診断書は書けるが、それは子育てがうまくいくという保証ではない。医療機関と市と児相がどう連携していたかを検証しないといけない」と話し、児相の体制拡充を訴えた。【園部仁史、李英浩、鈴木周】

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