12日の投開票日に向け、英下院(定数650)総選挙の選挙運動が佳境に入っている。最大の争点はブレグジット=英国の欧州連合(EU)離脱。与党・保守党が安定多数を獲得して来年1月末の離脱期限までの離脱を果たすか。最大野党・労働党が政権を奪還して再度、国民投票で離脱の是非を問うのか。あるいは第1党が過半数を得られない「ハングパーラメント(宙づり議会)」となって、さらに混迷が深まるのか――。各党や有権者の動向が注目される選挙区を歩き、状況を探った。
「ずっと労働党に投票してきた。なぜかって? ヘリテージ(遺産)さ。じいさんもおやじも皆そうしてきたから」。イングランド北部ビショップオークランド。目抜き通りそばの路上でマルコム・リチャードソンさん(53)が言った。牧草地に囲まれた人口約1万6000人の小さな町は1918年以降、30年代の4年間を除いて労働党が下院の議席を占有してきた。
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