メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

ふくらむ五輪経費、3兆円も現実味 招致する都市なくなる?

完成した国立競技場。2020年東京五輪・パラリンピックのメインスタジアムとなる=2019年11月30日午後0時10分、本社ヘリから

 2020年東京五輪・パラリンピックの国の支出が1兆円を超えるとした会計検査院の試算は、改めて「金のかかる五輪」の実情を表面化させた。総費用が3兆円に達するとの指摘も現実味を増し、経費の肥大化で招致に名乗りを上げる都市が減るとの懸念も出る。

会計検査院が4日に公表した試算で、国の大会関連支出としたのは340事業で1兆600億円に上る。府省庁が照会に回答した支出を幅広く計上しており、念頭には「全体像を把握し、公表すべきだ」との考えがある。大会組織委員会は、競技場の整備費など開催に直結する経費を計1兆3500億円と見積もったものの、検査院の試算や東京都の「関連経費」を含めると3兆円を超える。

 政府は「どこまで大会経費とするか、厳密な区分けは難しい」と反論する。昨年の検査院の指摘を受け、8011億円を、(A)大会と直接関連する支出1725億円、(B)大会と行政サービスとの線引きが難しい支出5461億円、(C)大会との関連性が比較的低い支出826億円――の3段階に区分けした。今年1月に発表した13~19年度予算案に計上した大会関連費用の総額約2197億円は(A)のみを計上した。検査院の指摘する「全体像」に迫ったとは言い難い。

 国の姿勢に対し、検査院は今年の検査で、国が(B)とした事業から、より関連性の高い部分を抽出する作業を試みた。だが、算出は難航し、結局、昨年と同じ算定方法をとった。その結果、昨年の8011億円から、五輪事業の本格化などでさらに増額した。「線引きできないなら大枠を示すしかない」と説明する。

 政府関係者は「機運醸成に水を差すことにならないか」と、数字の独り歩きに懸念を示す。(B)や(C)には、首都高速などの道路整備費や暑さ対策のための気象衛星打ち上げ、水素社会実現のための燃料電池自動車購入補助費なども含まれる。「今年度の支出もあり額はさらに増える。国としては3段階の区分けで役割は果たせていると考えており、細かい区分けには無理がある」と指摘する。両者の応酬は平行線だ。

 1兆3500億円の分担は、都と組織委が6000億円ずつ、国が1500億円。都は加えて8100億円の関連経費を負担す…

この記事は有料記事です。

残り1534文字(全文2442文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 「第2波の渦中」北九州市長が危機感 「この2週間が正念場」と協力要請

  2. 東京都、6月1日から「ステップ2」へ 劇場、モール、塾、ジムなど営業可能に

  3. 「コロナで仕事なくて…」 詐欺容疑で「受け子」の19歳を逮捕 埼玉県警

  4. 縫製技術生かし医療用ガウン80万着 兵庫のかばん組合、経産省に直談判し受注

  5. 少子化 「第1子に100万円」 子供を産みたいと思える環境作りを早急に

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです