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国立競技場ものがたり

完成までの36カ月/下 「みんなが楽しめる」追求 5種の個室トイレ/発作時の休憩室

国立競技場の前に立つ設計管理技術者の川野久雄さん=東京都新宿区で11月27日、内藤絵美撮影

 国立競技場の工事が始まって1年が過ぎた2017年12月11日。建設現場近くの会議室で、設計管理技術者の川野久雄さん(55)は障害者や高齢者、子育てグループの代表者と向き合っていた。「水洗ボタンと非常呼び出しボタンが並んでいて、視覚障害者は間違って押してしまう」。車椅子の男性が意見した。子育て関係団体の女性は「クッションがついているベビーチェアもあるので検討してほしい」。川野さんはうなずきながら、赤ペンを紙に走らせる。「世界一のユニバーサルデザイン」の実現に向け、設計はヤマ場を迎えていた。【浅妻博之】

 1991年に大成建設に入社し、5年目で札幌ドームの設計に携わった。野球とサッカーで併用する全天候型…

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