メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

評伝

中村医師銃撃死 「人間共通の心」に光

 「武器を取る者は取れ。私たちはクワで平和を実現しよう。きざな言い方をすれば、そんな思いで続けています」。帰国している時の中村さんはぼくとつを絵に描いたような人だ。だが、言葉は熱い。大国による駆け引きの道具のような机上の和平案や見栄えだけの国際援助をばっさりと切り捨て、時に文明論の様相も帯びた。現地の人々の命と、そのために行動することを最優先にした人だった。

 作家の火野葦平は母方の伯父にあたる。火野の小説「花と竜」で、気の荒い港湾労働者をまとめ上げて生活向上のために闘う主人公は、中村さんの祖父、玉井金五郎がモデルだ。祖父の肝っ玉と伯父の文才を受け継ぎ、幼い頃から「親のことはいいから、人のために生きなさい」との教えを受けた。政情不安や貧しさの中で病む人々のためにという活動の原点だ。

この記事は有料記事です。

残り693文字(全文1037文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 女性に無断で堕胎させた疑いで外科医を逮捕 麻酔薬飲ませる 岡山県警

  2. 「わー、よかった」明るい娘に“嫌な予感” 「キッズライン」性被害 母が証言

  3. まるで浦島太郎…「なぜマスク姿なの?」 3カ月間の昏睡から目覚めたロシアの男性

  4. どう防ぐ ベビーシッターによる性犯罪 「見抜けなかった…」絶句する母

  5. コロナ休校で10代の妊娠相談急増 性教育の機会なく、バイト中止で避妊具買えず

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです