色あせた旧満州国国旗が語る敗戦の日、帰国までの苦難 北九州平和資料館

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 1932年に日本が中国東北部で樹立したかいらい国家「満州国」の国旗の「現物」が、北九州市若松区の北九州平和資料館で展示されている。資料館で案内役を務める小野逸郎さん(84)=同市=は、中国からの引き揚げ者だった。終戦の日にかの地で見た光景を思い浮かべては「戦争の惨禍をさかのぼると『満州』に行き着く」と語り、色あせた国旗を見上げた。

 戦時中、旧満州への玄関口、中国・大連に住んでいた。10歳だった74年前の夏の午後、街中へ出ると、よく目にしていた旧満州国旗に代わり、商店や行き交う自転車、通りの各所に大小さまざまの「青天白日満地紅旗」がはためいていた。日本と交戦中だった中華民国の旗。夜、帰宅した父から「日本が負けた」と告げられ、街頭の光景の意味を知った。8月15日だった。

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