恋人いてもいなくても 恋愛をしない若者たち=寄稿・三宅朝子(臨床心理士)
毎日新聞
2019/12/6 中部朝刊
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「面倒」プロセスを軽視 ネットで満たす承認欲求
恋愛しない若者が増えているという。臨床心理士の三宅朝子さんに、若者の恋愛離れについて寄稿してもらった。
◇
最近の若者はあまり恋愛に興味がないという話をよく聞く。内閣府の2013年の「結婚・家族形成に関する調査報告書」によると、未婚の男女ともに、30代よりも20代の方が「恋人は欲しくない」とする人の割合が大きい。より若い年齢層に恋人を求めない傾向がうかがわれる。さらに「恋人を欲しいと思わない理由」を聞くと、「恋愛が面倒」が上位に=図。見過ごせない高率だ。
「恋愛が面倒」とは、どのような心理状態から生じるのだろうか。今の若者は、生まれた時からネット環境や携帯電話がそばにある「デジタルネーティブ世代」。欲しい情報はすぐ手に入り、それが感覚的に染みこんでいる世代だ。彼らは人に尋ねて情報を得ることや、いろいろな文献を探すなど、手間のかかるプロセスを省きたがる。コスパ(コストパフォーマンス)第一主義、プロセス軽視の傾向があるように思われる。
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