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余録

この時期になると、テレビや舞台に登場するのが忠臣蔵だ…

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 この時期になると、テレビや舞台に登場するのが忠臣蔵だ。元禄時代、江戸城で刃傷に及び、切腹となった主君のあだ討ちを果たす赤穂(あこう)四十七士の物語である▲その赤穂藩主・浅野内匠頭(あさのたくみのかみ)の終焉(しゅうえん)の地は現在の東京都港区新橋にあった大名屋敷。敷地に店を構えていたのが、今に続く和菓子の「新正堂」だ。人気の商品がある。「切腹最中(もなか)」という▲サラリーマンも次々に買っていく。自分のミスで取引先に迷惑をかけ、謝りに行く時の手土産にする。切腹するほどの気持ちを伝えるためである。切腹最中を買うべき政治家は今年も多かった▲週刊誌の不祥事報道で辞任に追い込まれた経済産業相と法相。大学受験の英語民間試験をめぐる「身の丈」発言で批判を浴びた文部科学相もそうだ。迷惑をかけた多くの国民のことを思えば、最中はいくつあっても足りない。ところで「桜を見る会」を主催した安倍晋三首相は買ったのかどうか……▲忠臣蔵が今も人気があるのはなぜだろう。損得を顧みず、自己を犠牲にしてでも主君に忠義を尽くす。その姿が時代を超えて心を打つからではないか。主君を国民に置き換えれば、政治家もそうであってほしい▲この和菓子店には江戸の火消しにちなんだ商品もある。内匠頭の祖父が率いた「武家火消し」が大活躍したことに由来する。政権もこれ以上、疑惑の火の手が広がらないよう国会を閉じ、年が変わって国民に忘れてもらいたいだろう。だが世間はそんなに甘くはない。切腹最中も甘さ控えめだ。

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