メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

朝鮮学校ヘイト事件から10年

対策の課題を聞く/5止 ジャーナリスト・中村一成さん /京都

差別「犯罪」化し裁きを

 いわゆる差別街宣を巡る法的判断は、被害当事者が起こした民事訴訟の積み重ねで前進してきた。2009年12月から翌年3月に起きた京都の朝鮮学校襲撃事件や、その直後にほぼ同じ顔ぶれが実行した徳島県教組への襲撃(刑事で有罪、民事で賠償命令がそれぞれ確定)などがそうだ。

 今や「民対民」のヘイト事案では人種差別撤廃条約を援用して差別を認定する流れが定着した。だが、被害者にとって、加害者と対峙(たいじ)する民事訴訟は心身への負担が大き過ぎる。京都の事件では救急搬送を繰り返した人がいたし、幾人もが突発性難聴に苦しんだ。だから被害者ではなく国が加害者と対峙する刑事での立件、とりわけ差別街宣に最も当てはまる名誉毀損(きそん)罪での起訴が望まれていた。京都、徳島両事件でも被害者はまず刑事告訴し、同罪での訴追を求めたが、検察は単なる威力業務妨害案件とした。立証が煩雑な名誉毀損を避けた形だが、被害者を置き去りにしたと言える。

 それゆえ名誉毀損を適用した今回の起訴・有罪判決は大きな一歩だったが、裁判所は事件の本質である「差別…

この記事は有料記事です。

残り748文字(全文1215文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 「結婚しなくていい」ヤジ問題で自民・杉田水脈氏、無言貫く 携帯を耳にあて立ち去る

  2. 伊集院静さん、くも膜下出血で倒れる 妻の篠ひろ子さん「予断許さぬ状況」

  3. パチンコで4人の子放置の疑い、両親逮捕 3カ月の三男は留守中に死亡 兵庫県警

  4. 「タイプだった」患者に強制性交容疑 55歳婦人科医院院長を逮捕 警視庁

  5. 平手友梨奈さん「欅坂46」脱退を発表 佐藤詩織さんは一時休止

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです