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「ぬくもってほしい」台風19号被災地に手編み靴下 宮崎・高鍋の81歳主婦

「少しでも手足が温まれば」。手編みの靴下165足とたわし160個を箱詰めした蓑毛さん=宮崎県高鍋町で2019年12月4日午後0時50分、塩月由香撮影

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 今年10月、関東や東北、信州に被害をもたらした台風19号の被災者に少しでも暖かい冬を過ごしてもらおうと、宮崎県高鍋町北高鍋の主婦、蓑毛桂子さん(81)が色とりどりの手編み靴下165足と華やかな毛糸のたわし160個を被災地に贈る。知人などを通じて被災者の元に届けられる予定で、蓑毛さんは「気持ちがつながっていることが伝われば」と願う。

蓑毛さんの手編みの靴下(手前)とたわし。暖かさを重視して糸の種類や色を選んだ=宮崎県高鍋町で2019年12月4日午後2時23分、塩月由香撮影

 手芸好きの家庭で育った蓑毛さんは23歳で夫政任さん(88)と結婚してから、家族のセーターなどを手編みしてきた。とりわけ手編みの靴下は友人らにも好評で夏から作り置きするほどだった。

 10月の台風災害では、避難所の体育館でうつむく認知症の高齢者をテレビで見て胸を痛めた。折しも近くの高齢者施設に届けようと準備していた靴下が35足あった。「寒さが本格化するのは被災地が先だ」。家族の運転で隣の市の手芸店へ毛糸を買いに走り、100足を目標に靴下作りに取りかかった。

 11月末まで約1カ月、朝6時に起きて朝食を作る前に片足分、朝食後は夜寝るまで、多い日は6足編んだ。「急がないとあちらは寒くなる」。肩に薬を塗って編み続けた。

 当初は年配女性を想定していたが「ご主人やお嫁さん、お孫さんもいるかも」と成人男女、子供用の全6サイズを用意。2本の毛糸をより合わせて編む「2本取り」で履き心地の良さ、見た目の温かみを追求した。色も明るいオレンジや落ち着いたグレー、気持ちが和むピンクやベージュなど幅広くそろえた。

 120足ができた頃、泥水につかった思い出の品をぞうきんで拭く被災者の映像を見て急きょ、毛糸のたわしも作った。「木につるせばクリスマス飾りにもなる」と赤と緑の2色を計100個。作り置きの中から色がきれいな60個も加えた。

 12月に入って箱詰めを終え、宮城県に送られた。「皆さんにぬくもってほしい」。その一心で編んだ靴下とたわしが被災者に届く日を心待ちにしている。【塩月由香】

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