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SUNDAY LIBRARY

白河 桃子・評『白銀(しろがね)の墟玄(おかくろ)の月』『つけびの村』

◆『十二国記 白銀(しろがね)の墟玄(おかくろ)の月』小野不由美・著(新潮文庫/第一巻税別670円)

◆『つけびの村 噂が5人を殺したのか?』高橋ユキ・著(晶文社/税別1600円)

 年末は講演で全国を飛び回る季節。各地の新幹線の駅、在来線の大きな駅で必ず本屋に行くのだが、10月、11月と一番目立つところに平積みになっていたのは小野不由美「十二国記」シリーズの新刊『白銀(しろがね)の墟玄(おかくろ)の月』だ。2カ月連続で計4冊刊行、出版社も力が入っている。本屋さんも力が入っている。東京・有楽町の三省堂さんは、発売日には8時に店を開けて特別販売すると告知していた。18年ぶりの続編で、ツイッターを見ると待ち望んだファンの声が熱いなんてものじゃない。一体この騒ぎはと興味がわく。私は、この中国風異世界を舞台にしたファンタジー小説を読んだことがなかったのだ。しかし、締め切りも多いこの時期にこんな長大作に手を出していいものか? 我慢して我慢して、結局10月にまんまとはまってしまった。続巻が出る11月がこんなに待ち遠しかったことはない。

 この異世界は十二の国に分かれており、国には王と麒麟(きりん)がいる。麒麟は人の形もとるが神獣で、麒麟が王を選び、王が道を誤ると国は荒れ、麒麟は病んでしまう。突然異世界に運ばれた日本の少年少女が、王として女王として、また麒麟として困難に立ち向かい……という話。『指輪物語』のような壮大なファンタジー小説が日本にもあったのだ。ぜひ日中合作で、ハリウッド三つ分くらいある巨大なスタジオで映画化してほしいも…

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