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社説

旧民進党再合流の動き 「元のさや」超えられるか

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 旧民進党から分かれた立憲民主党と国民民主党、無所属議員らが再合流を模索している。立憲民主党の枝野幸男代表が呼びかけた。

 「1強多弱」状況を脱し、安倍政権と対峙(たいじ)する大きな野党の塊をつくろうという趣旨は理解できる。

 この秋の臨時国会では旧民進党勢力に社民党を加えた統一会派を組み「桜を見る会」問題や閣僚不祥事の追及、大学入学共通テストの見直し論議などで一定の成果を上げた。

 これをさらに推し進め、年明けの通常国会が始まるまでに政党としても一つになろうという提案だ。枝野氏は社民党にも参加を呼びかけている。全員まとまれば衆院120人、参院61人の規模になる。

 ただし、元のさやに収まるだけでは国民の期待感は高まらない。官僚機構を使いこなせず、内紛から自壊した旧民主党政権への失望感は今も根強く残っている。

 党名を民進党に変えた後も憲法改正や原発政策で党内対立を繰り返し、2017年衆院選時の分裂に至った。国家どころか党内のガバナンス(統治)もままならなかった。

 次の衆院選が近づく中、政党がバラバラのままでは選挙で不利だからという理由で再合流するなら、まさに枝野氏が否定してきた「政党の数合わせ」になってしまう。

 そのため枝野氏は「理念・政策の共有」を再合流の前提とし、立憲民主党への吸収合併を主張している。結党時の寄せ集め状態を引きずった旧民主党の反省もあるのだろう。

 電力総連の支援を受ける国民民主党議員の中には、立憲民主党が共産党などと国会に提出した原発ゼロ基本法案への反発がくすぶる。

 7月の参院選で候補者が競合したしこりも残り、国民民主党側がまとまって合流できるかは微妙だ。

 だが、多様性を重んじる共生社会などの理念はもともと共有している。政策面の一致点を見いだす努力を続けるべきだ。

 さらに、何よりも重要となるのが国民の将来不安に応える政策の提示だ。令和の日本が直面する少子高齢化や人口減少、東京一極集中といった重い懸案に安倍政権が正面から向き合ってきたとは言い難い。

 自民党に代わって政権を担う覚悟が本物なのかを見極めたい。

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