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記者の目

子連れ再婚家庭の課題 社会の理解が虐待防止に=土江洋範(東京社会部)

船戸結愛ちゃんが虐待されていたアパートには、多くの花束が手向けられていた=東京都目黒区で2018年6月8日、玉城達郎撮影

 「親になろうとして、ごめんなさい」。東京都目黒区で2018年3月、船戸結愛(ゆあ)ちゃん(当時5歳)が死亡した事件。保護責任者遺棄致死罪などで1審の懲役13年が確定した養父の雄大受刑者(34)は10月、裁判員裁判の被告人質問で結愛ちゃんへの思いを聞かれ、こう答えた。事件では、児童相談所の不手際など虐待死を防げなかった原因が注目されたが、虐待の要因はあまり議論されてこなかったように思う。血縁のない親子を含む「ステップファミリー(子連れ再婚家庭)」の当事者や支援者を取材すると、再発防止のための教訓が見えてきた。

 雄大受刑者は16年4月、シングルマザーとして結愛ちゃんを育てていた優里被告(27)=1審懲役8年、控訴中=と結婚した。事件後、記者が知人を訪ね歩くと、雄大受刑者は結婚直前、心配する友人に「大丈夫だ。結愛は一生おれが面倒をみていく」と話していた。新しい就職先の面接でも「連れ子もいるし、頑張らないといけない」と意気込みを語っていた。

 だが、裁判では、「父親になれるのだろうか」と血縁のない親子関係に重圧を感じ、周囲の目を気にしていたと吐露した。養子縁組しても「実父」の肩書を持てないことにもショックを受けた。起床・就寝時間や歯磨きの習慣などのしつけはうまくいかず、焦りやいら立ちから暴力に訴えるようになったという。

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