「お答え控える」安倍政権の答弁、「悪夢の民主党政権」の4倍 12年105回が19年420回に

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参院本会議で「桜を見る会」とその前夜祭を巡る問題について野党議員の質問に答える安倍晋三首相=国会内で2019年11月20日、川田雅浩撮影
参院本会議で「桜を見る会」とその前夜祭を巡る問題について野党議員の質問に答える安倍晋三首相=国会内で2019年11月20日、川田雅浩撮影

 最近の国会を見ていて、ふと気づいた。安倍晋三首相以下、閣僚や官僚までもが、野党などの質問に「お答えは差し控える」と、答弁や説明を拒む場面が激増しているのだ。「桜を見る会」の問題でも聞き飽きたこのセリフ、どのくらい発せられたか? 調べると「悪夢の民主党政権」(安倍首相)もかすむ驚きの実態が明らかになった。【吉井理記/統合デジタル取材センター】

「説明拒否」の12パターン

 国立国会図書館は、衆参両院の議事録をインターネット上で公開している。読者もパソコン、スマートフォンでご覧いただきたい。

 国会で、政府が国会議員の質問について説明を拒む時、主に①お答えを差し控え……②回答を差し控え……③答弁を差し控え……――の3パターンがある。「コメントは差し控え……」もあるが、これは説明よりも、意見・感想を求められた時に使うことが大半で、今回は除外した。

 さらにその3パターンの中でも、「お答えを」「お答えは」「差し控え」「控え」といった四つの言い回しがあるから「3パターン×4」の計12パターンになる。

 そのすべてについて、政府側(大臣、副大臣、政務官と、特別職を除く現職官僚)が、説明を拒む意味でこれらの言葉を使った回数を▽2019年(12月5日現在の議事録公開分まで)▽第2次安倍政権が初めて国会論戦に臨んだ13年▽旧民主党の野田佳彦政権時の12年――で調べてみた。

 つまり、何かと物議を醸すことが多い安倍政権の物言いだが、「答弁拒否」を一つの指標として、その政治姿勢を数値で可視化してみよう、という試みだ。

 で、どのくらい答えを拒まれたの…

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