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妊娠中から産後にかけて、精神的に不安定になりがちな女性を支援する取り組みが広がっている。産後うつは10人に1人という高頻度で誰でもなる可能性があり、母親の精神状態は子どもへの虐待につながりかねない。妊産婦に関わる多様な職種が連携し、動き始めている。
●ショートステイ
「抱っこの時は、こうすると腕が楽になりますよ」。東京都世田谷区の区立産後ケアセンターで、助産師がこう助言すると、女性の表情が和らいだ。同センターは2008年から、産後4カ月未満の母親の心身の疲れをケアするショートステイやデイケアを行っており、助産師が24時間常駐し、授乳や育児相談に応じている。
6泊7日で利用した同区の会社員、池田朋子さん(41)は産後、ささいなことで涙が止まらなくなり、気分が落ち込んだ。夜泣きなど育児のストレスが強く、逃げ出したくなった。子どもを助産師に預け、続けて睡眠が取れると気分が楽になった。池田さんは「初めての育児で、理想と現実との違いに落ち込むが、『ゆっくりお母さんになればいい』という助産師さんのメッセージに救われた」と話す。
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