最近、考えさせられたのが「自動ハンコ押しロボット開発」のニュース。未決箱の書類を契約書・請求書といったカテゴリー別に分類。画像認識して押印すべき位置が変わっても――複数ページの書類なら押印の必要なところまでめくり、ロボットアームが印鑑を持ち朱肉につけ、全自動で押印するスグレモノという。
確かにすごい技術の集大成なのだが、このデジタル時代に人手の象徴のハンコをロボットが押すというのは――哲学的というか倒錯的な感じがする。私も最初知ったときは、開発力を誇るためにユーモラスな遊びで開発した、部品メーカーのCMの「玉乗りロボット」のようなものの発表かと思った。
しかし、どうもよく読むと「金融機関や自治体など、契約書・請求書のデジタル化が進んでいない業界の押印作業を効率化する狙いで、月額制で提供予定」とあるから、本気で商品化する気らしい。それなりのマーケティングが背景にあり、本当に需要があるのだろう。だが、こういう機械に需要がある日本という国の状況は心配だ。
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