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日本文化をハザマで考える

第16回 ディケンズのロンドンと村上春樹の東京は一本の線でつながっている

チャールズ・ディケンズ

 村上春樹は今年で70歳になった。そのせいか、彼の作家人生についての回顧特集が多く出ている。村上の作品を読んだ人は、まるで鮒寿司(ふなずし)を食べた人のように、すっかりその虜(とりこ)になるか、あるいは嫌悪感をあらわにするか、のどちらかである。実際、私が村上について書く時、いかに多くの人が彼の作品を嫌っているかを知り、驚くほどである。

 最近村上の2000年以降の作品を読んでいて、驚いた。村上の本の書評では、まるで彼のスタイルと話の内容は、すべて今風なかっこよさを狙ったものであるかのように言われているが、どの作品もそういうものでもなかった。実際、全く予期せぬやり方で、村上は過去の作家と深い対話をしている。もちろん、日本の作家やアメリカの作家の作品からの引喩はとても多い。現代米文学からの翻訳は村上の得意とするところだからそれも当然…

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ダミアン・フラナガン

ダミアン・フラナガン(Damian Flanagan) 1969年英国生まれ。作家・評論家。ケンブリッジ大在学中の89~90年、東京と京都に留学。93~99年に神戸大で研究活動。日本文学の修士課程、博士課程を経て、2000年に博士号取得。現在、兵庫県西宮市とマンチェスターに住まいを持って著作活動している。著書に「世界文学のスーパースター夏目漱石」。

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