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人生相談

捨てられぬ56年前の手紙=回答者・高橋源一郎

 「終活」の毎日。56年前の手紙を始末できません。職場で私に告白した女性は、婚約者がいたため距離をおいていましたが、異国の彼の元に飛び立つ前の半年間、もう戻れない地点寸前までいきました。でも私には略奪婚はできなかった。残された手紙が5通。半世紀の間、落ち込んだ時には手紙から不思議なパワーをもらってきました。その人は平穏な余生を過ごしていると聞き、「長い間お預かりしました」と返送したいのです。(82歳・男性)

 大切な手紙を最後に送り主に返し、気持ちに決着をつけたいという思い、よくわかります。けれども、自分の都合ばかり考えるわけにはいきませんね。相手の方がどのように思うか。あなたのことを忘れようとしていたなら、どうなのか。思い悩みます。もとより正解などあるわけないのですが。

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