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男子第70回、女子第31回全国高校駅伝競走大会(毎日新聞社、日本陸連、全国高体連など主催)は22日、京都市のたけびしスタジアム京都(西京極陸上競技場)を発着点とするコースであった。女子は昨年5位入賞の須磨学園(2年連続24回目出場)が上位に食らいつく粘りで1時間8分59秒の6位でフィニッシュし、通算22回目の入賞を果たした。男子は近畿地区代表として出場した須磨学園(2年ぶり6回目出場)が、中盤以降に強さを見せて2時間3分46秒で14位。昨年13位だった西脇工(2年連続31回目出場)は2時間5分51秒で24位に入った。沿道や競技場に駆け付けた応援団からは、選手の力走に大きな声援が送られた。【広田正人、黒詰拓也】
「勝負どころ」快走
1995年大会以来、出場したすべての大会で入賞を続けている須磨学園女子。3回目の優勝には届かなかったが、沿道のファンに「駅伝王国・兵庫」の存在感を見せつけた。
昨年と同じ最長区間の1区(6キロ)を任されたのは土井葉月選手(2年)。開会式で「緊張はない。できるだけ前に行く」と話していた通りの快走だった。昨年失速した「勝負どころ」のラスト1・5キロを過ぎても粘り、6位で2区へ。
2区の干飯里桜選手(1年)は11月の県大会で好走した成長株だが、有力留学生たちがそろう中でリズムの維持に苦しみ、12位に順位を下げた。続く3区の石松愛朱加選手(1年)は「初めての都大路は楽しかった」と区間2位の走りでチームを7位に浮上させた。
4区は松尾瞳子選手(2年)。自宅のホワイトボードに日々の目標を書き、駅伝のために私生活から見直した努力家だ。区間2位の力走で激しい3位争いを繰り広げた。
5区は唯一の3年、樽本つかさ選手。最後は疲れたが、「チーム全員の思いを背負ってフィニッシュする」と話していた通り、一時は3位に浮上する力強い走りを披露した。浜本憲秀監督は「少しのミスが響いたが、全員でつかんだ価値のある6位。来年につながる」と話した。
声で支えた主将
○…須磨学園女子の小林朝主将(3年)は5区のゴール前1キロ地点で沿道に立ち、必死に声援を送った。3000メートルを9分30秒前後で走る実力者だが、けがの影響で今秋はタイムが伸びず、メンバーを支える側に回った。結果は昨年の5位を下回ったものの、見事な6位入賞に「ベストメンバーで臨んだ結果。力を出し切ってくれたので『ありがとう』と言いたい」とメンバーをねぎらった。大学でも陸上を続け、今度は自分が主役になる。
男子・須磨学園 中盤に強さ14位
男子は須磨学園が14位でフィニッシュ。5区(3キロ)の上仮屋雄太選手(2年)が8分36秒で区間賞を獲得し、総合タイムも過去5回を上回った。山口哲監督は「来年以降の可能性も実感させてくれた」と語った。
「目立たず、自分の仕事をする」と1区の永吉恭理選手(2年)。県大会で体調を崩した反省から、心身のケアに万全を期してきた2年生は、他の選手のハイスピードにも焦らず29位でつないだ。
2~4区の林田蒼生選手(1年)、川畑昇大選手(3年)、喜多村慧選手(2年)が順位を押し上げた。16位でたすきを受け取った5区の上仮屋選手は、これまでのスピード強化が奏功し、自分でも驚く区間賞。6区の広内颯選手(1年)がさらに順位を上げ、アンカーの八沢輝人選手(2年)につないだ。
メンバーのサポートに回った岸本健太郎主将(3年)は「目標の2時間3分台を出せた。後輩も頼もしい。このチームでよかった」と語った。
男子・西脇工 復活誓う24位
超高速決着に苦しんだ男子の西脇工。順位こそ2014年の19位にも及ばず過去最低となったが、タイムは現チームの最高を記録。3年生5人がつないだたすきを、2年生2人がしっかりと運んだ。
最長1区を担う松尾昂来(こうき)選手(3年)は「限界まで行こうと臨んだが……」とトップと1分3秒差の20位。2区の谷本星輝選手(3年)で27位、大会前に足を痛めた3区の吉井来斗選手(3年)で28位となった。
しかし、後半に入ると徐々に上昇。4区の吉川陽(ひなた)主将(3年)は「競り合ったら負けない」と3人をかわし、5区の宮永一輝選手(3年)も「挑戦者の気持ちで攻めた」と2人を抜いた。
夏場の足の疲労骨折から復活した6区の藤井利哉選手(2年)は23位をキープ。アンカーの中井涼真選手(2年)は「チーム最後の駅伝、1秒でも速く」の思いでフィニッシュした。足立幸永監督は開口一番「キツいなぁ」。それでも「スピードに耐え得る体作りをしていく」と古豪復活を誓った。
全力で裏方担う
〇…成績優秀、メンバーの信頼も厚い西脇工の古川大夢(ひろむ)マネジャー(3年)は、走り終えた一人一人の肩を抱き「お疲れさん」とねぎらった。レースで走る思いを封印し、9月からマネジャー専属に。「皆の結果が出た時がうれしい」と黙々と裏方を担ってきた。来春から関東の大学へ進む予定で「都大路に続いて箱根でも、縁の下から全力で選手を支えたい」。
〔神戸版〕
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