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全国高校駅伝

男子・鳥栖工、追い上げ17位 女子・白石、団結力光る29位 /佐賀

17位でフィニッシュする中島副主将

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 男子第70回、女子第31回全国高校駅伝競走大会(毎日新聞社、日本陸連、全国高体連など主催)が22日、京都市のたけびしスタジアム京都(西京極陸上競技場)を発着点に開かれた。10年連続44回目出場の男子・鳥栖工は入賞(8位)を目指し、4区の佐々木亮輔選手(3年)が区間4位タイと快走するなど後半に追い上げを見せた。2時間4分41秒で同校歴代記録を更新し、17位に入った。6年ぶり7回目の出場を果たした女子・白石も2区の松浦亜依選手(2年)が6人抜きを見せるなど、着実に順位を上げた。最終的に1時間12分36秒で29位と奮闘した。両校の最後まで諦めない懸命な走りに、沿道からは温かい声援が送られた。【山口響】

 ◆男子

鳥栖工、追い上げ17位 学校の歴代記録更新

 各校のエースが集う1区を務めたのは、都大路で走るのが今大会で3回目となる杉彩文海(さふみ)選手(3年)。3キロ過ぎで集団から離れ「ペースが思ったより速かった。先頭に食らいつくくらいのペースで行けば良かったが体が反応しなかった」と振り返る。2区の奥田祥弥副主将(3年)は30位でたすきを受け取り、順位を死守した。

 3区の園田勢選手(2年)が27位に順位を上げると、4区から鳥栖工の猛追が始まる。4区の佐々木亮輔選手は同じ集団から飛び出した選手もいる中「後でバテる」とあえて付いていかなかった。自分のリズムをつかみ、ペースも上がるという好循環を生み出した。

 5区の西野湧人選手(3年)は「行くぞ、西野!」と送り出された。積極的な走りが持ち味で「皆が頑張ってきた分、自分も少しでも順位を上げて次の走者を助けたい」と前の走者を粘り強く追った。最後の150メートルで2人を抜き去り、区間8位タイの8分44秒の快走。6区の末次海斗選手(3年)も一つ順位を上げ、19位でアンカーの中島阿廉副主将(3年)につないだ。

 中島選手はすぐに鎌倉学園(神奈川)を抜いた。2キロ手前付近から、開新高校(熊本)が迫ってきたが粘り「トラックでは負けない」と最後のトラック勝負では競り勝った。例年なら入賞していてもおかしくない2時間4分台でも入賞できないハイレベルな大会だった。同校の歴代最高タイムを記録するなど、鳥栖工のメンバーらは確かな足跡を残した。

「攻めの走りできた」 鳥栖工アンカー・中島副主将

試合後、野下主将(左)と肩を組む中島選手

 憧れの舞台でアンカーを務めた中島阿廉副主将。17位と悔しい結果に終わったが、任された区間で順位を二つ上げる活躍を見せて一矢を報いた。「目標タイムだった14分40秒を8秒縮められた」と笑顔を見せた。

 中学2年で長距離を始め、強豪校の鳥栖工に入学。中学時代と比べて距離、スピード共に「こんなにレベルが違うのか。急にレベルアップしてびっくりした」。練習に励み、古川監督から指摘された体幹の弱さを克服するため、1年生から始めた帰宅後の毎日のトレーニングは今も欠かさない。

 昨年の都大路では6区を任されたが「積極的にいけなくて受け身になった」と納得のいく走りは出来なかった。日本人の母とルワンダ人の父との間に生まれたハーフでもある中島選手について、古川監督は「軽やかな走りができてスピードに乗りやすい。意思も強く、トラック勝負ではスパート力もある」と太鼓判を押す。競り合いの強さを見込んで今年はアンカーに指名した。

 リベンジとして臨んだ今大会は「最初から攻めの走りができた」と胸を張った。終盤まで競り合う展開となり最後のトラック勝負でも後ろに迫った2校の選手たちとのリードを守って起用に応えた。

 監督や仲間からの信頼も厚く、野下主将は「頼りがいがある。副主将として支えてくれたから、ここまでやってこられた。感謝している」。この日、観戦に訪れた母美津子さん(55)も「6区まで皆がつないだ思いを阿廉が背負って走る姿を見て感動した」と笑顔を見せた。

 卒業後は北九州市の実業団・黒崎播磨に就職することが決まっている。黒崎播磨では「まずは5000メートルなどの競技で頑張りたい」と新たなステージをしっかりと見据えた。【山口響】

 ◆女子

白石、団結力光る29位 松浦選手が6人抜き

29位でフィニッシュする笠原主将

 「集団にもう少し粘って付いていきたかった」。1年生ながら1区を任された山口咲栄選手はレース後、声を絞り出した。初めの1キロは予定通りのペースだったが、2キロ地点の手前から順位を落とし始めた。「位地取りや冷静さなど、ベストが出せなかった」と悔やむ。41位でたすきを受け取った2区の松浦亜依選手は序盤の登りで少しずつ前方との距離を縮めた。「いける」と勢いに乗り、計6人を抜き去った。

 「絶対攻めてやるという気持ちしかなかった」という3区の平島ゆゆ選手(1年)は順位を二つ上げて4区筒井心桜(こはる)選手(2年)に。右足の膝を痛めて直前の1週間練習が出来なかった筒井選手も「途中越されたりして納得はできないが、今できることは全てやった」と踏ん張った。

 34位でアンカーの笠原奈月主将(3年)は皆の思いを受け取った。約2キロ地点で前方の小さなグループに追いつき、競り合いながらレースは最終盤へ。「ラストは弱いから最後まで油断できない」と気を引き締め、最後の200メートルでラストスパート。1人抜いて20位代でフィニッシュした。

 レース後、号泣する山口選手を笠原主将は「一生懸命頑張ったやろ」と抱きしめた。最後まで白石の団結力が光るレースだった。

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