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全国高校駅伝2021

2021年12月26日に京都市で開かれる男子第72回、女子第33回全国高校駅伝競走大会のページです。

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都大路も厚底靴席巻

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 全国高校駅伝のレースを観戦していた観客から、「ピンクの靴ばかり」との声が漏れた。国内外で多くのトップ選手が愛用し、話題を呼ぶナイキ社製の厚底シューズだ。日本陸上競技連盟の強化担当者も「ここまでナイキを使う選手が多いとは」と驚きを隠せなかった。

 男女で優勝した仙台育英と女子2位の神村学園の全選手、男子1区で日本選手最高記録を塗り替えた八千代松陰・佐藤らが「厚底」だった。

 大会前のアンケートでは有効回答のうち男子の8割強、女子の4割近くのチームが都大路で使用するとした。関係者によると、昨年は男子でごく一部、女子はゼロだったという。

 陸上界では底が薄く軽い靴が長距離走に適しているとされてきたが、常識を覆した。靴底に軽くクッション性のある素材で反発力の強いカーボンファイバー(炭素繊維)のプレートを挟むことで、反発力とクッション性を両立。色鮮やかなピンクを選ぶ選手が多く、特に目立っている。

 9月の東京五輪マラソン代表選考会で男子1位の中村匠吾(富士通)ら多くの選手がピンクの靴を履いていたことも、高校生に影響を与えたようだ。女子の仙台育英の釜石慶太監督は「ロードでもトラックのゴムの上を走るようで前に進む感覚がある。反発力が強い分、筋力がないと使いこなせない」と効果と注意点を指摘。今回初めて使った八千代松陰の佐藤は「みんな履いているので好奇心で履いた。前に押し出されるような感覚だった」と話した。

 否定的な意見も聞かれる。上位入賞校の監督は「靴に走らされて、普段と違う動きになると故障をする」と安易な使用にくぎを刺す。また、3万円台と高価な上、レース用で耐久性に乏しいといい、複数の監督は「経済格差が競技力の差になる」「家庭に負担をかけたくない」と使用を控える。

 競泳の水着やスピードスケートのブレード(刃)など用具の技術革新が進むと賛否両論が巻き起こるが、河野匡・日本陸連長距離・マラソンディレクターは「記録が出る以上、みんな履く。この流れは加速する」と見ている。【小林悠太】

【全国高校駅伝2021】

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