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記者の目

公文書クライシス 保存ルール不備 首相文書を残す制度を=松本惇(東京社会部)

鳩山元首相の事務所に保管されていた「普天間移設問題に関する米側からの説明」と題された文書。「極秘」のスタンプが押されている=東京都千代田区で2018年12月20日、山下浩一撮影

 「在任中に受け取った説明資料は退任時に大半をシュレッダーにかけて処分した」。鳩山由紀夫元首相が私たちの取材にそう告白したのは、2018年11月のことだった。

 取材を進めると、首相が保有する文書を退任時に保存するルールがなく、破棄や散逸の危険にさらされている実態が浮かんだ。

 公文書管理法は公文書を「健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源」と定義する。「首相の公文書」はその最たるものと言える。政権トップの政策判断の材料となった「証拠」だからだ。

 鳩山氏は文書を処分したことについて、沖縄県の米軍普天間飛行場の移設問題で「最低でも県外」を掲げて実現できなかったことなどを挙げ「あまり記録に残しておきたくないという気持ちがあった」と釈明した。一方で、処分した書類には移設先候補地約40カ所をリスト化した重要文書なども含まれていた可能性があり、「きちんと残しておけば良かった」と悔やんだ。

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