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「学費を返さないと…」パパ活を始めた19歳の夢と男性の本音

=ゲッティ

 女性が男性と食事やデートをして謝礼をもらう「パパ活」。2017年ごろからパパ活を目的とするマッチングアプリが登場し、希望する相手の年代などを入力するだけで気軽に利用できるようになった。学費返済のために始めた女子大学生は、パパ活の相手に留学費用も負担してもらった。一方、男性側は「食事の時間くらいは楽しく過ごしたい」とアプリを利用しているという。男女の本音は。そして、アプリを運営する業者がトラブル回避のためにしていることとは。パパ活周辺のリアルな声を追った。【中嶋真希】

 東京都内の大学2年生、ちなさん(19)は、チェック柄のワンピース姿で待ち合わせ場所に現れた。

 3人きょうだいの末っ子。兄と姉も大学に進学していたため、学費は卒業後に両親に返すように言われている。週末は郵便の仕分けやイベントの物販のアルバイトをこなし、時給は1000円から1200円ほど。月のバイト代は4万円に届くかどうかだった。

 「携帯の支払いもあるし、学費も返さないといけない。短期留学もしたいが、これではその資金もためられない」。そんな時、友人から「パパ活」のことを聞いた。

 パパ活に「最初、いい印象はなかった」とちなさんは言う。「人見知りだし、初対面の人と話すなんて無理」。そう思いながらも、友人に勧められてアプリに登録した。

 初めて会ったのは、61歳の男性。「どこにでもいそうな男性だった。『学校はどう?』と聞かれて、普通の話をした」と振り返る。

 外国語を勉強していることなど身の上話をして、あっという間に30分が過ぎた。事前にメッセージで「30分の顔合わせで、3でいいかな」と言われたため、ちなさんは「謝礼は3000円だ」と思っていた。

 しかし、渡されたのは5万円。「3のつもりだったけど、楽しかったから5あげるよ」。「3」が3万円を意味していたことが分かって困惑したが、その後も続けるうちに、後ろめたさはなくなっていった。

 これまで1年半で20代後半から60代の男性20人と会った。月に稼ぐのは、4万~6万円ほど。20代の男性は、若い起業家で、男子校育ちで若い女性と話す機会がないからと利用していた。年が近く、友達と会う感覚だった。

 何度か会った50代の男性は、ちなさんが留学に行きたいことを話すと「これで足しになるなら」と、50万円を差し出した。「受け取れない」といったんは断ったが、「応援したい」と男性に言われ受け取った。2カ月の留学を終えて帰国すると「いい経験ができてよかった」と男性は満足そうだったという。

 週末のアルバイトは、今も続けている。「楽に稼げるようになってしまうと、普通の仕事ができなくなってしまうから」。週末のバイトのみだったころに比べて余裕はできたが「また留学したい。学費もためないといけない」と、パパ活で得たお金は箱の中に入れて貯金してある。

 美容師のえりさん(24)は、昨年、勤務先のサロンが倒産した。最後の給料が10万円程度になると言われ、「それでは生活ができない」と焦った。

 キャバクラで働くことも考えたが、「キャバクラの営業活動は大変。美容師との両立は難しい」。本業がおろそかにな…

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