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読んであげて

チェコの森のカティ/1

チェコの森のカティ 1

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 <広げよう おはなしの輪>

ぶん 福井ふくいさとこさん

 ◆1 カティとつくりかけのいえ

 ここはチェコ共和国きょうわこくちいさなまち、ブルノ。雪化粧ゆきげしょうをした、おもちゃばこのようなまちから、やまにむかって、1だいくるまはしってく。

 くるまなかで、あかるいラクダいろかみに、灰色はいいろブルーのをしたおんな、カティが、まどかおをはりつけてそとている。ひかりをあびると、かみはキラキラと金色きんいろにひかり、は、すきとおったそらのような青色あおいろわる。

 ママは器用きようなハンドルさばきで、坂道さかみちをぐいぐいのぼってく。カーブをがるごとに、くるまなかは、おおきくゆれるが、いもうとのダダは、スースーと、よくねむっている。うしろの荷物にもつでは、いぬのトビーが、必死ひっしにバランスをとっている。

 なだらかな坂道さかみちぞいに、たちならぶ家々いえいえまえには、ひげがえた3だんづみのゆきだるまや、ゆきのオブジェのようなものまで、ならんでいる。

「ママて!あのゆきだるま、トビーにそっくりだよ!」

「ほんと、面白おもしろゆきだるまがいっぱいね。」

 さかえると、ゆきでまっしろ大麦畑おおむぎばたけひろがっており、ポツンと1けんつくりかけのいえがあった。くるまはそのいえよこいきおいよくとまった。

「さあ、ついたわよ。」

 トビーが、くるまからとびし、カティがつづいた。つめたい空気くうき。むこうのもりからは、さむそうなとりこえこえる。すると、いえなかから、パパがて、をふった。

「パパ、おうちだいぶできあがったね!」

「ああ、みんな。電気でんきとおったんだ。もうあとすこしでめるぞ。」

 ママが、「なかはいってあたたかいハーブティーをいれましょう」と、うながした。パパは、くるまから荷物にもつと、たままのダダをかたにひょいとかついで、なかはいった。

 パパは、このいえを、カティが3さいだったころから、つくつづけている。カティも8さいになり、あなをほったり、かわらをはこんだり、お手伝てつだいをするようになった。暖炉だんろのあるリビング。大麦畑おおむぎばたけ見渡みわたせる、ども部屋べやなど、こだわりがつまった手作てづくりのいえ。カティの一番いちばんのおりは、トビーとあそべる裏庭うらにわにつながるテラスだ。

「トビー!散歩さんぽくよ!」

 カティはリールをって、てしなくひろがる、ゆき景色げしきなかへスキップしてった。

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