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日本文化をハザマで考える

第17回 「漱石山房」で夏目漱石は、心理的な「山脈」という風景を作り上げた

夏目漱石

 先日、東京にある漱石山房記念館を初めて訪れた。2、3年前にオープンしたばかりの記念館は素晴らしかった。非常にモダンで魅力的な建物で、講演会用のホール、漱石に関する本が何百冊も収容してある図書館、それに可愛らしいカフェもある。

 しかし、何といってもハイライトは書斎である。これは漱石が1907年から16年まで使っていた書斎を、彼の死後すぐに撮られた写真に基づいて、かつてあったその場所に、往時の通りに再現している。細部に至るまで驚くほど注意が払われ、漱石の写真が撮られた場所として有名なベランダ式の回廊までも再現されている。また、その向こうには、バナナの木も繁茂している。

 漱石の書斎がある棟と家族が暮らす棟とが分かれていることや、天井が予期せぬほど高いことなど、漱石の家のいくつかのことが私の注意を引いた。

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ダミアン・フラナガン

ダミアン・フラナガン(Damian Flanagan) 1969年英国生まれ。作家・評論家。ケンブリッジ大在学中の89~90年、東京と京都に留学。93~99年に神戸大で研究活動。日本文学の修士課程、博士課程を経て、2000年に博士号取得。現在、兵庫県西宮市とマンチェスターに住まいを持って著作活動している。著書に「世界文学のスーパースター夏目漱石」。

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