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毎日フォーラム・パラスポーツ

東京パラリンピック公式映画

2020年の東京パラリンピック公式映画の製作を発表した(左から)上田良一NHK会長、アンドルー・パーソンズIPC会長、森喜朗・東京2020大会組織委会長=東京都中央区で19年12月11日

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大会のレガシーとなる作品目指す

 今夏の東京パラリンピックの公式映画が製作されることが決まった。国際パラリンピック委員会(IPC)、NHK、東京2020大会組織委が昨年12月11日に東京都内で記者会見して発表した。五輪と違い、公式映画の製作が義務付けられていないパラリンピックでは、14年のソチ冬季大会を機に地元放送局が製作し、ロシア国内で放送された作品が、唯一の公式映画として認められている。20年東京大会の作品は、IPCが製作段階から初めて関わる。大会後に世界中で公開されるのも初となる。

     今回の製作は、組織委がIPCとNHKに約1年前に持ち掛け、交渉を進めてきた。撮影はNHKが20年初頭から始める。通常の取材スタッフや、大会の競技映像撮影チームとは別グループが担当し、NHKはまず約100分のドキュメンタリー番組にまとめる。さらに、番組では使わなかった部分も含めて映像素材をIPCに渡し、映画が作られる。

     IPCのアンドルー・パーソンズ会長は「この映画が特に若い世代の目に触れることで、未来の意思決定者への働きにつながってほしい」と述べた。NHKの上田良一会長は「東京2020大会の大きなレガシー(遺産)となる作品を目指す」と語った。

     1964年の東京パラリンピック大会運営委の報告書によると、同大会を記録した「各機関の自主製作による記録映画」が6作品紹介されている。このうち、大映(倒産)が配給した「東京パラリンピック 愛と栄光の祭典」(63分)は劇場公開後に約50年間、倉庫で眠っていたが、大映の事業を継承したKADOKAWA(本社・東京)がデジタル化し、20年1月から東京・豊洲の映画館で55年ぶりの劇場再公開となる復活上映会を開く。また、NHK厚生文化事業団とNHKが製作した「1964年東京パラリンピック大会記録映画」(45分)は、同事業団の福祉ビデオライブラリーでDVDを借りることができる。

     残り4本はいずれも行方が分からなくなっていた。だが、東京都でうち1本とみられる「社会復帰への歌声-パラリンピック東京大会-」(11分)の存在が確認され、都はインターネットサイト「東京動画」(https://tokyodouga.jp/)で昨年11月から公開を始めた。このほかにも、64年東京パラを記録した映像が近年、見つかっている。

     20年大会の公式映画製作を願い、昨年7月には上智大四谷キャンパス(東京都千代田区)で、NHKグループ、KADOKAWAなどの関係者が協力し、上映会(毎日新聞社後援)を開いた。2日間の上映会には、大会組織委やスポーツ庁、東京都などの関係者も含めて約1000人が鑑賞した。「素晴らしい」「貴重な映像だ」との感想を述べる人が多く、パラリンピアン(パラリンピックの出場経験者)からは「東京2020大会のレガシーとして、五輪だけでなく、パラの映画も残すべきだ」との言葉が相次いだ。

     公式映画製作について、上智大での上映会を企画した師岡文男・同大学名誉教授は「即時性が原則のテレビ放送やインターネット放送と違い、映画は長期間の視聴を前提とした普遍のメッセージがある。今回の映画には共生社会を構築するうえで、極めて重要な意味がある。パラリンピックがどう社会変革をもたらすかを描いてくれることを期待したい」と話している。(毎日新聞社オリンピック・パラリンピック室委員、山口一朗)

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