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開かれた新聞委員会

2020 座談会(その2止) 政権の緩み、「桜」が象徴

配信の手法を多様に

 高塚保政治部長 参院選後の臨時国会を迎えるにあたり内閣改造が行われましたが、2閣僚の辞任、文部科学相の「身の丈発言」に伴う大学入試での英語の民間試験導入延期など長期政権に緩みが出ている中で「桜を見る会」の問題が噴き出しました。11月8日の参院予算委員会での共産党議員の質問で火がついたのですが、この質疑については翌日の朝刊記事でその面白さを伝えきれませんでした。

 司会 桜を見る会報道では、「デジタル毎日」上で、統合デジタル取材センターの記者が積極的に記事をネット配信しています。

 斉藤信宏統合デジタル取材センター長 問題の質疑についてはツイッターで11月8日当日の夜から騒ぎになっていました。ネット上でこれだけ話題になっているのでデジタル毎日で取り上げた方がよいと判断し、アップされた動画を見るなどして、9日の土曜日夜に記事(「税金の私物化では」と批判あふれる「桜を見る会」 何が問題か 国会質疑で分かったこと)をアップしました。それが反響を呼んで週明け以降に問題がどんどん大きくなっていきました。特徴的なのはツイッターから始まったこと、そして我々も背中を押されるように取材を進めていきました。デジタルは紙面と違い、文字数の制約がないので、野党ヒアリングや官房長官の会見などの詳報もアップしていき、多くの読者に読まれています。もう一つ特徴的だったのは、首相番や官房長官番といった記者の生の姿や現場での苦労などを報じた点で、そこにも注目が集まりました。政治部の若手記者は新聞業界初のユーチューバー=4=として、桜を見る会問題も動画サイトのユーチューブで配信しました。

 木戸哲社会部長 公文書管理に問題があるのは、この政権の特徴ですが、桜を見る会問題でも、記録を残す意識が全くないことが分かりました。「公文書クライシス」キャンペーン=5=でこれまでも公文書管理の問題を指摘してきていますが、引き続き取材を進めています。

 鈴木委員 11月19日朝刊5面の連載「最長政権」の2回目の記事で、財政赤字が増えていて「次に首相になる人は大変だ」と安倍晋三首相が側近議員に漏らした言葉で締めくくられていたが、財政赤字の深刻さをもっと取り上げてもいいのではと思った。桜を見る会の問題では、公選法違反には問いにくいと多くの専門家が指摘しているようだが、ドイツの憲法判例では選挙の始まる前に政府が国の予算を使って行った広報活動による選挙宣伝について憲法違反という判決が出ている。政党間では平等な競争が行われねばならないのに政府が巨額の公金を使って政党間の競争を侵害したという理由からだ。19年の桜を見る会は参院選の3カ月前であるし、地元の有権者を公金で呼ぶのは、野党側には不利であり、ドイツのように理論的に考えれば問題は大きいのではないか。

 高塚政治部長 桜を見る会は、政党というより安倍首相個人への利益誘導という面が強いと思います。官房長官もほかの国会議員もいますが、人数の規模が尋常ではありません。前夜祭も含めて問題点を今後も追及していきます。

 荻上委員 毎日新聞が11月20日夜に中国料理店で行われた安倍首相らと内閣記者会加盟の報道各社キャップとの懇談会を欠席したことが話題になった。欠席した理由を聞きたい。

 高塚政治部長 懇談会の開催は2日前に記者クラブに連絡がありました。懇談会は完全オフレコが条件です。懇談会での説明で少しでもメディアの追及が弱まればとの狙いがあったと思いますが、我々は説明を求めている立場なので出席することはできないと判断しました。

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