震災、建物解体、アスベスト…「正解のない問い」に向き合う 防災教材クロスロード作成

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クロスロードの震災アスベスト編をプレーする松田毅・神戸大教授(後列右端)の研究室学生ら=神戸市灘区の神戸大学で2019年12月24日午後0時15分、近藤諭撮影
クロスロードの震災アスベスト編をプレーする松田毅・神戸大教授(後列右端)の研究室学生ら=神戸市灘区の神戸大学で2019年12月24日午後0時15分、近藤諭撮影

 老人がほこりでせき込んでいる。1枚しかない防じん用マスクを譲る? 災害時に直面するアスベスト(石綿)の危険性を認識してもらおうと、松田毅・神戸大教授(環境倫理学)らがカードゲーム方式の防災教材を作った。2020年1月11日に神戸市中央区で開かれる「震災とアスベストを考えるシンポジウム」で披露する。

 阪神大震災では、がんの一種「中皮腫」の原因となる石綿が使用された建物を、散水などの対策を十分にとらないまま解体したケースが多く報告されている。08年以降、復旧作業で吸い込んだ石綿が原因で中皮腫になった男性4人が労災認定され、兵庫県警の警察官だった男性1人も公務災害と認められた。

 直接作業にあたらなくても、建物の解体に伴い、石綿が大気中に飛散することもある。東日本大震災(11年)の被災地でも大気中から規制基準以上の石綿が確認された。石綿疾患は潜伏期が十数年~30年超とされ、今後、被害の顕在化が懸念されている。

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