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社説

挑発強める北朝鮮 非核化の後戻り許されぬ

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 北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が昨年末に開いた党総会で、新たな戦略兵器の開発に言及した。米国が譲歩しなければ、核開発を続けるとの方針を明確にしたものだ。

 核実験の中止や大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射凍結、核実験場の廃棄をしたにもかかわらず、米国が韓国との軍事演習や北朝鮮への制裁を続けているからだという。

 北朝鮮は昨年、米国との交渉期限を一方的に年内と区切ったが、成果を得られなかった。米国に責任転嫁したいのだろう。

 非核化への意思を疑わせる言動で、受け入れられない。再び軍事挑発に乗り出すなら、北東アジアの緊張が一層高まる。憂慮すべき事態だ。

 一方で、金氏はトランプ米大統領個人への批判は控えている。首脳外交に望みをつないでいるようだ。11月の大統領選を前に外交成果をアピールしたいトランプ氏も、金氏との良好な関係を強調している。

 ただし、米国内では両氏によるトップダウン方式は失敗したとの見方が広がっている。まず非核化に向けた具体的措置をとるべきだとの米国と、制裁解除などと並行した段階的な履行を求める北朝鮮の溝は埋まっていない。

 やはり、交渉により解決を図るほかない。米朝間の実務者協議を重ね、地道な努力を続けるべきである。

 トランプ氏が北朝鮮との外交成果を焦り、安易に歩み寄らぬよう、日本は繰り返し米国に訴えていく必要がある。

 気になるのは、中国とロシアが北朝鮮を支援する動きを見せていることだ。両国は昨年末、国連安全保障理事会のメンバーに北朝鮮への制裁緩和を求める決議案を配布した。

 約10万人とされる北朝鮮の出稼ぎ労働者の本国送還期限を前に、送還措置の撤回を訴えたものだった。約5万人に上るといわれる中国では、送還が進んでいない模様だ。

 決議案には南北の鉄道建設なども制裁対象の例外に盛り込まれていた。南北融和に積極的な韓国への警戒すべき揺さぶりだ。

 周辺国の足並みの乱れは、北朝鮮の非核化をますます遅らせてしまう。現状では制裁緩和に応じられないというメッセージを国際社会が一致して送るべき時である。

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