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記者たちの記憶・阪神大震災25年

阪神大震災が1月17日で発生から25年の節目を迎える。毎日新聞では記者が全国から集結、長期にわたり取材に当たった。東日本大震災が起きるまで、国内では戦後最大だった自然災害から四半世紀を経て、記者が当時を振り返る。

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記者たちの記憶・阪神大震災25年

「死」から逃げ続けて

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震災発生2日後、記者が取材していた頃の神戸市長田区内の様子。激震と火災でがれきの山と化していた=同区で1995年1月19日、出版写真部員撮影
震災発生2日後、記者が取材していた頃の神戸市長田区内の様子。激震と火災でがれきの山と化していた=同区で1995年1月19日、出版写真部員撮影

 開きっ放しの扉の中に入ると、真冬の夜の外気より一段冷たい空気が頰を刺した気がした。記憶では、暗闇ではなかったから、ろうそくが何本かともっていたのだろう。

 震災発生翌日の神戸市長田区。何も知らずに入った学校の体育館は遺体安置所だった。遺体のそばにうずくまる黒い影は遺族ら。取材する勇気がなく、外へ出て、避難所になっている図書館を目指した。その途中、路上の若い女性に場所を尋ねると「生きている人を取材する暇があった…

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