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余録

新年の観光地のにぎわいが連日のように…

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 新年の観光地のにぎわいが連日のように伝えられている。目を引くのは外国人の姿だ。年明けの訪日客は年々増えているというから、初詣など独自の文化を持つ日本の正月の魅力が世界に広がっているのだろう。しかし、喜んでばかりもいられない▲オーバーツーリズムということばを耳にして久しい。著しい観光客の増加がトラブルを招く状況を言う。このことばが定着しないのは、特定の観光地に影響が集中しているからだろう▲外国人に人気の京都や鎌倉ではバスや電車を普段利用する住民が混雑で乗車できないことも少なくないという。もちろん訪日客だけに原因があるわけではない。だが、訪日客の増加が拍車をかけている面は否定できない▲こうした現象は世界各地の観光地で起きている。大型クルーズ船の港があるイタリアのベネチアでは恒常的な混雑をきらう住民の流出が深刻になり、市内への通行規制を実施したという。日本もクルーズ船の寄港地拡大を掲げており、大丈夫かと心配になる▲観光を通じた人的交流は相互理解を深める。ただ、観光客と住民の摩擦を放置していては反発を生む。かといって規制すれば経済効果がそがれる。誘致と制御のバランスをとる妙案はなかなかない▲「美しいものを求めて世界中を旅するが、私たち自身が美しさを携えていなければ、それは見つからない」。米国の思想家エマーソンが残したことばだ。楽しい旅の実現には観光客と住民が互いに敬う心を持つことが何より大事ではないか。

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