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余録

「足が4本あるもので食べないのは椅子と机だけ」…

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 「足が4本あるもので食べないのは椅子と机だけ」という中国の広東(カントン)料理である。だが「野味」と呼ばれた野生動物の食材が規制されたのは2003年の重症急性呼吸器症候群(SARS)流行がきっかけだった▲当時は新型肺炎と呼ばれ、香港を中心に東アジアで8000人以上が感染し、800人近くが死亡したSARSだった。当初は感染源として食材のハクビシンが注目されたが、その後にコウモリのもつウイルスが病原体だと分かった▲最初の流行があった中国広東省からの感染拡大をめぐっては、中国政府による情報公開の遅れへの国際的な批判も起こった。そんな過去もあって、アジア各国の保健関係者も耳をそばだてた中国湖北省武漢での謎の肺炎の発生である▲発熱や呼吸困難の症状をもたらすウイルス性肺炎に59人が感染、うち7人は重症というニュースだった。もしやSARSの再燃ではないかと疑うのも当然だが、現地の保健当局はSARSや鳥インフルエンザなどの可能性を否定した▲何人かの患者が働いていた市場ではウサギやヘビも売られ、動物から人間への感染が疑われている。人から人への感染は未確認だが、アジア諸国は水際(みずぎわ)で防疫(ぼうえき)せねばと身構え、厚生労働省も武漢からの帰国者に注意を呼びかけ始めた▲現地ではSARS再燃のうわさを流したとして当局が市民を処罰したという。疫(えき)病(びょう)の恐怖はデマや虚報の伝染ももたらす。情報公開の重要さをあらためて確認せねばならぬ新型感染症と人類との闘いだ。

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