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記者の目

カスハラを考える 政府は対策の法規制を=大島秀利(大阪編集局)

産業別労働組合「UAゼンセン」が制作したカスタマーハラスメント防止を訴える啓発動画「悪質クレームを、許さない」の一場面。実話に基づきクレームに悩む男性を描いた同動画第2弾「僕にも家族がいて、人生があります」も作られた。いずれもYouTubeで見られる

 顧客への対応で自分の感情をコントロールする必要がある仕事を感情労働と呼ぶ。ストレスを伴いやすく、働く人の精神衛生への配慮を促す言葉だ。今、一線を越えたクレームや暴言などによるカスタマーハラスメント(カスハラ)の被害を訴える声が強く、自殺者が出るなど事態は深刻になっている。重要なのは、企業など雇用主が、労働者の安全を守る体制に責任を持ち、徹底することだ。

 感情労働という言葉を知ったのは今から約10年前。以来、コーヒー店員やスーパーのレジ係の笑顔に接する度にこの言葉が浮かぶ。米国人女性の社会学者、アーリー・ホックシールド博士が旅客機の客室乗務員の接客の実態を調査し1983年に提唱した。販売店員、看護・介護職、電話相談員なども典型だが、拡大するサービス産業をはじめ、ほとんどの職種に関係している。

 現場の人たちは、カスハラのストレスを肌で感じている。繊維・化学・流通・サービス産業の産業別労働組合「UAゼンセン」(179万人)の総合サービス部門の2018年調査(外食、病院、介護など約3万人回答)で、顧客から迷惑行為を受けた人は73・8%だった。内容は暴言24・8%、威嚇・脅迫21・0%、セクハラ6・0%などで、土下座の強要も2・1%(1184人)。迷惑行為の影響は、軽いストレス34・2%、強…

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