<楽庫(らっこ)>
♪父の詩をピアノユニットで朗読
言葉は、音楽に乗ってこそ心の奥底に真意が届く場合がある。同じ言葉でも、音楽が変わると、言葉の意味合いが驚くまでに変わる場合もある。言葉と音楽は、仲がいいのか悪いのか分からない。
作曲家でピアニストの谷川賢作が1996年に始めた現代詩の朗読バンド「DiVa」の新アルバム「よしなしうた」(トルバドールカフェ/メタカンパニー)が発売された。6年ぶりである。「DiVa」は、谷川と大坪寛彦のベース、高瀬“makoring”麻里子のボーカルで編成。歌う(読む)詞は、すべて谷川の父・俊太郎の作品で、作曲は賢作である。高瀬の声は、単に美声というだけでなく、少しく毒があり、ユーモラスでいながらその裏に残酷さや不安を秘めた俊太郎の詩に、大変よく似合う。賢作の曲が詩と「仲がいい」のはもちろんである。全21編を収録。
「DiVa」ではないが、29、30日東京・中野のライブハウス「Sweet Rain」で賢作の還暦記念ライブが開かれる。
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