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京都観察いま・むかし

八木先生の覚え書き/83 大学・寺院・伝統工芸と連動 京の古本屋事情 /京都

 古本屋めぐりの散歩は、ほとんど無趣味の筆者の数少ない楽しみの一つです。いや、正確には「でした」。というのも、最近は、座骨神経痛に起因する足の痛みで、この楽しみをおおむね自粛しているからです。

 何が楽しいのか。まずは「宝探し」の興奮です。長らく気がかりだった本を偶然発見できた時の快感。また、京都の古書店は老舗が多く、店自体のアンティークな雰囲気にも捨てがたい魅力があります。そして、原則的に古本は、稀覯(きこう)本(滅多に見られぬ珍本)などを除けば、当然、新刊本よりも安価です。生真面目な社会学者には叱責・嘲笑されそうですが、社会学を「問題意識だけは鮮明な高級雑学」と認識している筆者は、稀覯本よりは雑本に引かれることが多く、その値段の安さは大助かりです。そんなわけで筆者の書斎から溢(あふ)れんばかりの(実際には溢れ出ている)蔵書の3分の1以上は古書店でゲットしたものです。

 そういう古本好きの人間にとって、京都は非常に恵まれた街だと思います。畏友(いゆう)の山田邦和同志社女子大教授からの教示によると、人口比では、京都は東京などを抜いてこの国で古書店が一番多い街だということです。教示にしたがって少し調べてみると、人口10万人あたり京都市は7・1店(新古書店は除く)で1位、2位は東京23区の5・1店(同)となっています(2019年・ウェブサイト「日本の古本屋」による)。…

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