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「みんなしゃべれます」泣き叫ぶ職員 やまゆり園での犯行詳細が明らかに 相模原殺傷

事件があった津久井やまゆり園に供えられた花束=相模原市緑区で2019年7月26日、喜屋武真之介撮影

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 相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で利用者ら45人を殺傷したとして、殺人罪などに問われた元同園職員の植松聖(さとし)被告(29)に対する裁判員裁判の第2回公判が10日、横浜地裁で行われ、事件当日に勤務していた職員の供述調書などから詳細な犯行状況が明らかになった。暴れて退廷を命じられ、被告不在で行われた初公判とは一転、植松被告は時折目を伏せ、静かに着席していた。

 「しゃべれる、しゃべれる」――。検察側が読み上げた調書によると、植松被告に拘束された女性職員は利用者の女性が就寝していた部屋に連れ込まれ、「こいつは話せるか」と聞かれた。その女性はダウン症で話すことが困難で、「しゃべれない」と答えると、被告はその女性の首付近を3回刺した。職員は「しゃべれない人を狙っている」と気付き、その後は、各部屋に連れ回されて被告に問われる度に「しゃべれます」と答え続けた。

 ところが、「しゃべれます」と答えても、被告は「しゃべれないじゃん」と刺すようになる。職員が「みんなしゃべれます」と泣き叫ぶと、被告は「面倒なやつだ」と言い、廊下の手すりに縛り付け、去った。その後、警察が到着して解放された職員は、襲撃された利用者に駆け寄ってほおを触ったが、既に冷たかったと回想。調書の中で「被害にあった利用者に申し訳なく、自分を責める日々が続いている」と語った。

 審理では、被害者の死因やけがの状況も説明された。説明は人数の多さから1時間以上が費やされた。多くの被害者の傷は首付近の上半身に集中していた。

 また、別の職員の調書により、唯一実名で臨んでいる被害者の尾野一矢さん(46)が負傷しながらも、拘束された職員に携帯電話を渡し、110番通報につながったことが明らかになった。審理終了後に取材に応じた父剛志さん(76)は「よく頑張ったと思う。息子を本当に褒めてやりたい」と話した。

 初公判に続き傍聴した津久井やまゆり園の入倉かおる園長も取材に応じ、「息が詰まりそうな一日だった」と振り返った。被告の様子について「最初は神妙な感じがあったが、途中からは落ち着きがない仕草が目立った。罪の深さをちゃんと重ね合わせて聞けているのか、全く分からない」と述べた。また時折言葉を詰まらせながら、「夜勤職員も大変だったと改めて思った」と語った。【国本愛、樋口淳也】

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