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「おばちゃんだけではもう無理。子どもらも助けてえな」。大阪府阪南市に中学生らによる「子ども福祉委員」が誕生したのは、福祉委員の女性(59)のこんな呼びかけがきっかけだった。
大阪のベッドタウンで、昼間は子どもとお年寄りばかりの街。高齢化率は3割を超え、地域の福祉委員の主力は70~80代だ。
大人の「助けてえな」の一言に地元の中学生たちが立ち上がった。「お年寄りの『夢かなえ隊』になろう!」と高齢者を訪ね、困りごとを聞いて回った。庭の草刈り、網戸掃除、電球交換……何でも手伝った。買い物支援サービスを受ける車イスの高齢女性から「もう一度、スーパーに自分で行って品物を選びたいなあ」と夢を聞かされた時は、車イスの操作を一から学び、買い物に同伴した。
3年前、中学生12人で始まった活動に、今や77人の小中学生が自主的に参加する。昨年、パナソニック教育財団の「子どもたちの“心を育む活動”」全国大賞を受けた。同賞の選考に携わったご縁で、私も昨年のクリスマスの季節に、活動を見学させてもらった。
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