特集

Listening

話題のニュースを取り上げた寄稿やインタビュー記事、社説をもとに、読者のみなさんの意見・考えをお寄せください。

特集一覧

そこが聞きたい

英語教育どうする=NHKラジオ英語講師・杉田敏氏

  • コメント
  • ブックマーク
  • メール
  • 印刷

 英語教育が揺れている。文部科学省が来年以降の「大学入学共通テスト」として予定していた民間試験が見送られた。グローバル時代の人材育成に向け、今春からは小学3年から英語教育が始まるなど、英語教育改革=1=が大きく進む。多くのビジネスマンらが愛聴するNHKラジオ講師の杉田敏さん(75)はどう受け止めているのだろう。【聞き手・森忠彦】

まず興味ある素材から

――来年から導入されるはずだった英語の民間試験が見送られました。一連の経緯をどう見ていますか?

 基本的に「読む・書く・聞く・話す」の4技能をバラバラに測定してどんな意味があるのか、という疑問があります。英語に限らず言語には四つの能力が密接に関わっていて、学習によって相対的に伸びてゆきます。どれか一つだけではなく、それぞれの力を磨くことによって全体の能力が高まってゆく。私の場合、注視するのが「書く力」。帰国子女などの中には、話すのは流ちょうだが、文章を書かせると「この程度?」と感じてしまう人がいます。自分の考えがしっかりとまとまっていない証拠ですね。

 最も難しいのは、やはり「話す」ことでしょう。私は番組の高い目標として「雑談力」をつけることを掲げています。想定問答が利かない雑談は、相手がどんな話を始め、どう答えるか、まったく予測がつきません。そこに対応する力がついてこそ、相手との会話が成り立つ。

 TOEICや英検など、もともと狙いや性格が異なる複数の試験を一律に評価するのも無理だし、料金も高額になる。4技能を測りたいという趣旨はいいとして、今回の評価手段では公平とは思えません。白紙撤回は妥当な判断だったと言えるでしょう。

――小学校での英語教育が本格化します。どう見ますか?

 日本には「英語は早く始めた方が上手になる」「小さい時の方が上達する」という神話がありますが、果たしてそうでしょうか。私の孫娘たち(中学3年、小学4年)を見ていて思うのですが、今の小中学生は学校に、部活に、習い事に、遊びにと、結構忙しい。勉強面で見ても、まず身…

この記事は有料記事です。

残り2052文字(全文2900文字)

コメント

※ 投稿は利用規約に同意したものとみなします。

関連記事

あわせて読みたい

この記事の特集・連載
すべて見る

ニュース特集