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無届け再生医療 大阪医大元講師を逮捕「アンチエイジングで頼まれ」

捜査車両に乗せられ、大阪府警本部に入る伊井正明容疑者(中央)=大阪市中央区で2020年1月15日午前8時59分、堀祐馬撮影

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逮捕された浜園俊郎容疑者=大阪市淀川区で2020年1月15日午前11時53分、森口沙織撮影

 再生医療に使う脂肪幹細胞を無許可で培養したとして、大阪府警は15日、大阪医科大(大阪府高槻市)の元講師、伊井正明容疑者(52)=同府茨木市=ら2人を再生医療安全性確保法違反の疑いで逮捕した。伊井容疑者は医大の調査に「アンチエイジング(老化防止)目的で知人に頼まれ、再生医療を行った」と説明。再生医療には伊井容疑者が考案した技術が使われたとみられ、府警は研究成果を試そうとした可能性があるとみて調べる。厚生労働省が刑事告発していた。

 他に逮捕されたのは、横浜市西区の元製薬会社従業員、浜園俊郎容疑者(62)。逮捕容疑は伊井容疑者が在職中の2019年3~5月、厚生労働省の許可を得ずに、医大の研究施設で40代女性と80代男性から再生医療目的で脂肪幹細胞を採取し、培養したとしている。伊井容疑者は容疑を認めているが、浜園容疑者は「許可を取っていると思っていた」と否認している。

 医大などによると、伊井容疑者はこの2人と浜園容疑者、部下の男性助教の計4人から脂肪幹細胞を採取。培養が順調に進んだ40代女性に投与した。健康被害は確認されていない。

 伊井容疑者は事件当時、浜園容疑者が働いていた東京都内の製薬会社と共同研究をしており、浜園容疑者が80代男性を紹介。40代女性はこの男性の知人だった。男性らは増毛などの効果を期待して伊井容疑者に再生医療を依頼し、1人10万円の費用を支払ったという。

 脂肪幹細胞は、さまざまな細胞に分化する能力を持つ幹細胞の一種。脂肪から抽出して培養し、患者の体に戻すことで傷ついた組織を再生するとされる。

 伊井容疑者は、幹細胞に特殊な薬剤を含ませることで機能を増強する技術を考案し、医大が特許を取得。今回も、この技術が使われたとみられるが、これまでは動物実験でしか効果が確認されていない。

 同法では、再生医療で臨床研究や治療を行う場合、厚労省に計画書を提出し、幹細胞などを培養する施設について許可を得る必要がある。しかし、伊井容疑者は医大に無断で実施し、計画書も提出しなかった。

 助教が5月、医大に申告して発覚。医大は8月に伊井容疑者を解雇し、厚労省が立ち入り調査するなどしていた。【安元久美子、堀祐馬】

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