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余録

「トリハイ」と聞いてピンとくるのは…

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 「トリハイ」と聞いてピンとくるのは昭和の酒場を知る世代だろうか。トリスウイスキーのハイボールのことで、作家の開高健(かいこう・たけし)はサントリー宣伝部時代の回想でこの言葉を考え出した当時について語っている▲「トリスのハイボールを売らねばならぬ。これは長いやないか、どうしようか。ニッカならニッパイとなる。オーシャンならオッパイとなるだろう……」。それぞれの難点をいじった後に、「トリハイ」「Tハイ」という2案を示した▲トリハイは関西、Tハイは関東向けだったが、Tハイの方はあまり覚えていない。まさに昭和のウイスキー普及の立役者だったハイボールである。それが平成に入って低落したウイスキー需要を再びけん引し出したのは10年前という▲今やそのハイボール人気で国産ウイスキーの原酒が足りなくなり、しわよせは長期熟成の高級ウイスキーの品薄に及んでいる。ニッカは先日「竹鶴25年」などの販売終了を発表、サントリーも一昨年「響17年」などの販売を休止した▲熟成には最短でも3年は必要というウイスキー生産が流行に即応できないのは宿命だろう。過去5年でウイスキー市場は1・5倍に拡大、今やメーカーが系列の輸入ウイスキーを使ったハイボールを宣伝する「洋ハイ」の時代である▲世界的に評価の高い国産高級ウイスキーの品薄でネットなどでのプレミアム価格は高騰し、空き瓶も高値で売られているから油断ならない。路地裏のトリハイがありがたかった昭和は遠くなりにけりである。

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