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発言

生活保護基準引き下げの違法=尾藤広喜・弁護士

 厚生労働相は、2013年から15年にかけて、生活保護費のうち、食費や光熱費に充てる「生活扶助費」を平均6・5%、最大10%引き下げた。金額では670億円に及ぶ。このうち、4・78%580億円分は、08年から11年の間の物価の下落を考慮したものであるとしている。この大幅な引き下げは、制度発足以来最大のものだ。厚労相がこの引き下げを決定したのは、13年1月。その直前の12年12月に、10%引き下げを公約に自民党が政権に復帰している。これが単なる偶然であるとは到底考えられない。

 「このような大幅な引き下げでは到底生活が成り立たない」と、生活保護制度利用者のうち、3年間で延べ約2万5000人が行政不服申し立てをした。現在は、1000人余りが全国29の裁判所に引き下げ処分の取り消しと損害賠償を求めて、提訴している。

 いずれもこれまでにない数の申し立て、提訴であり、まさに、「前例のない引き下げには、前例のない闘い(裁判)を」が当事者の思いだ。裁判で国は、この引き下げについて「厚労相の裁量の範囲内のものである」と答弁しているが、果たしてそうだろうか。

 例えば、大幅な引き下げの理由とされている物価下落。総務省統計局が使用している「消費者物価指数(CPI)」では…

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