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れいわ舩後議員の国会活動支える佐塚みさ子さん 看護のプロとしての自負

舩後靖彦氏(手前)の後援会主催のコンサートで、口の中のセンサーを介して特殊なギターを演奏する舩後氏に寄り添う佐塚みさ子さん=千葉県市川市で2019年9月15日午後2時25分、尾籠章裕撮影

 昨夏の参院選で初当選した参院議員の舩後(ふなご)靖彦氏(62)=れいわ新選組=の国会活動を介助する女性に気づいた人も多いだろう。看護・介護サービス会社の経営者の顔も持つ看護師の佐塚みさ子さん(58)だ。難病の「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」で全身まひの舩後氏を約8年にわたり支えている。舩後氏から「私を生き永らえさせてくれた創造主」と全幅の信頼を受けている佐塚さん。いったいどんな人なのか。【山下貴史/統合デジタル取材センター】

 国会では、重さ150キロにもなる大型車椅子を押したり、わずかに動く舩後氏の目の動きを頼りに文字盤を介して意思をくみ取ったり、本人の代わりに採決で挙手したり、大忙しだ。もちろん、呼吸を妨げるたんの吸引や、胃に開けた穴から流動食を取る「胃ろう」による3食の提供など、日常生活に必要な医療行為もこなしている。

 「国会は車椅子の車輪がじゅうたんに食い込んで動かしづらいから大変で。最初は、何でおなかがすくのか分からなかったんです。夕方ぐらいになると疲れてきてね。ああ、このじゅうたんのせいだと気付きました」

 快活に笑うが、その顔には舩後氏の命を預かるプロとしての自負がのぞく。

 茨城県日立市で、聴覚障害のある両親の間に生まれた。小学1年の時、激しい頭痛に襲われた母が救急車で病院に運ばれた。佐塚さんが本人の代わりに症状を説明したが、なぜか頭部ではなく腹部の手術が行われ、まもなく母は亡くなった。父は、ふらっと行方が分からなくなることがあった。学校では「親が障害者」「片親」というだけの理由でいじめられた。

 そんな家庭環境の中、弟と共に佐塚さんを育ててくれたのは父方の祖父母だった。家計は苦しく、中学を卒業した後は、手に職をつけようと学費免除の准看護婦(現在は准看護師)の養成学校に進んだ。ここでも実習中、婦長から「母親がいないと気付かないんだよね」と、患者のごみを捨てていないことをなじられた。歯を食いしばって卒業して准看護婦となった。

 その後、18歳で上京。東京都内の勤務先の病院で知り合った夫と結婚し、2人の子どもに恵まれたが、36歳の時、夫を胆のうがんで亡くした。「5年間の闘病の末でした。当時は訪問看護という制度があることを知らず、夫を家に連れて帰ることができませんでした」。この経験が後に訪問看護の道を目指すきっかけになる。

 39歳で再婚。全日制の看護学校に通い、正看護師になった。総合病院に勤めるうち、福祉への関心が高まり、ケアマネジャーの資格も取得して大学入学資格検定(当時)にも合格。千葉県鎌ケ谷市の老人ホームに移った。そこでは、他の施設に入居を断られ続けた末期の膵臓(すいぞう)がん患者に出会った。手足をさするなどして世話をしながら患者を…

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