メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

社説

新型肺炎国内で確認 春節の大移動期に注意を

[PR]

 中国の武漢で昨年末から集団発生している新型コロナウイルスによる肺炎の患者が日本国内で初めて確認された。患者はすでに回復し退院しているという。

 今月15日現在、中国で確認された新型肺炎の患者は41人、うち7人が重症となり2人が死亡している。タイでも武漢からの観光客の発症が確認され、今後も海外で患者が出る可能性は否定できない。

 武漢の患者は野生動物も売る海鮮市場の関係者や訪問者に集中しており、動物から人へと感染した疑いが強い。動物由来のウイルスが人から人に容易に感染するようになると大きな流行につながるが、現時点でこのウイルスの人から人への感染は限られている。重症者の割合もさほど高くはない。

 今のところ病原性が非常に高いウイルスとは考えられず、過度に恐れる必要はない。ただ、元々どの動物が保持するウイルスかなど未解明の部分もあり、警戒は怠らないようにしたい。

 特に1月下旬の春節(旧正月)の大型連休中には中国からの観光客の増加が見込まれ、感染者が訪日する可能性を念頭に置く必要がある。もちろん、武漢を訪問した日本人観光客が感染して帰国するケースもあるだろう。空港などでの検疫体制には念を入れたい。

 ただ、海外から入ってくる感染症を水際で100%食い止めることはできない。医療機関は新型肺炎の患者が受診する可能性を考えて事前に備えてほしい。

 武漢から帰国・入国後に発熱、せきなどの症状がある人は、マスクで口や鼻を覆い、医療機関に電話で武漢の滞在歴を伝えた上で受診することが大事だ。今回のケースへの対応に限らず、旅行者は野生動物との不用意な接触を避け、手洗いを励行することも心がけたい。

 この夏、東京五輪・パラリンピックの開催期間中には世界中から大勢の人が日本を訪れる。感染症がいっしょに持ち込まれる可能性は十分にある。逆に日本から海外に感染症を輸出してしまう恐れもある。

 政府や関係機関は今回の新型肺炎をきっかけに、五輪に備える感染症対策を広報戦略まで含めて再点検してほしい。

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 鼻出しマスク受験「眼鏡が曇るから」 釈放男性、トイレにこもった訳は

  2. 「なぜ?なぜ?なぜ娘だったのか」 福岡・商業施設女性刺殺、被害者の母

  3. 「1日で49人の相手を…」 過酷な労働、波乱の人生赤裸々に 「からゆきさん」肉声テープ発見

  4. 飛行機マスク拒否 大学職員「容疑と事実違う」 捜査車両でも着用しなかった理由

  5. マスク拒否し緊急着陸させた大学職員逮捕 威力業務妨害などの疑い 大阪府警

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです