強制不妊、家族引き裂いた偏見…ハンセン病差別、8人の証言録 栃木県など製作

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ハンセン病と診断された時の苦しさを振り返る入所者の男性(証言録のDVDから)
ハンセン病と診断された時の苦しさを振り返る入所者の男性(証言録のDVDから)

 ハンセン病療養所入所者が高齢化する中、栃木県内の入所者が受けた差別を記録に残し、病気や障害、出自などによる差別や偏見を繰り返さないための証言録を県と支援団体「県藤楓協会」が作った。県内全ての中学や高校、図書館に配った他、県ホームページ(HP)でも公開している。【林田七恵】

 「死を選ぼうかと思ったけど、新聞なんかに出た場合、家族に迷惑かけるからそれもできない」――。入所者の一人が診断時の衝撃をこう振り返るほど、「強烈で不治の伝染病」という偏見は患者の人権を奪い、孤立させた。

 ハンセン病は感染力が弱く、1943年には米国で特効薬も開発されたが、国の強制隔離政策で差別と偏見は長く続いた。証言録によると、戦前の隔離政策を引き継いだ「らい予防法」が公布された53年度時点で、県内から166人の患者が栗生楽泉園(群馬県草津町)や多磨全生園(東京都東村山市)など6カ所の療養所に入所させられていた。

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