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わかやま100年企業の挑戦 花畑 腕前生かし写真教室も 製材業から不動産業に /和歌山

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社業以外に、写真家としての顔も持っている花畑重靖社長=和歌山市宇須で、中川博史撮影
社業以外に、写真家としての顔も持っている花畑重靖社長=和歌山市宇須で、中川博史撮影

 「初商い」の思い出を話す花畑重靖社長(81)は、なつかしそうに表情を崩した。「夕方6時の夜行列車に乗って、東京まで12時間。寝台車とは言っても、屋根裏みたいなところで横になって揺られるんです。着いたら、木材問屋が集まっている木場(江東区)に行って、売り込みです。そんなことの繰り返しでした……」

 ある日、先方から食事に誘われ、話し込んでいるうちに、いたく気に入られた。「そしたら『よっしゃ、なんぼでも買うたる。どんなんがあるんや?』となったんですよ。いやあ、うれしかった」。もちろん、先方の言葉は関西弁ではなかっただろう。高校を卒業して間もない1957(昭和32)年のことだ。

 花畑(和歌山市)は漆器の産地・海南で、下地となる木材を加工する仕事で創業した。石油や紙を売ったり、貸家業も手がけたりしていた。日露戦争を機に、樺太(現サハリン)から入ってくる丸太を木箱として使うための製材が主力になり、ピーク時には約180人の従業員が働いていた。太平洋戦争の後、復興需要で建築用の製材が中心になる。仕事はひっきりなし。羽振りもよかったそうだ。

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